無色透明に見える空気中には、ゴミやほこりとともに多くの細菌やウイルスが含まれています。
それらは、鼻や口から人体に入り、喉や気管支、食道を通っていきます。
ほとんどの細菌やウイルスは、粘膜でキャッチされ、免疫細胞によって無害化されて体外へ放出されていきます。
ごく一部の細菌やウイルスが肺や胃まで到達しますが、肺で待ち受ける免疫細胞、胃の強い酸と十二指腸の強いアルカリで完全に死滅します。
それでも、腸まで生き残った場合でも、胆汁酸などにより死滅するのです。
ところが、『新型コロナウイルス』はサイズが小さすぎるため、肺の奥深くまで到達しやすく、肺の微細な細胞にくっつき栄養を奪い、自己増殖をします。
すると、肺炎が拡大し、重症化し、さいあく死に至る危険性があるのです。
また、肺から毛細血管に入り込んで『血栓』を誘発し、それが死亡原因になるともいわれています。
今回は、新型コロナウイルスの強みについて、解説していきます٩( ᐛ )و
新型コロナウイルスの強み① サイズが小さすぎる
『大腸菌』『結核菌』『コレラ菌』などの細菌は、大きさが約0.001mmですが、ウイルスは細菌の約10分の1しかありません。
新型コロナウイルスは、細胞膜がなく、寄生した相手の細胞に侵入し、栄養素を吸収して増殖します。
新型コロナウイルスの大きさは、0.0001mm前後と考えられています。
この大きさは、電子顕微鏡でなければ見えないほどの小ささです。
そんな微細な新型コロナウイルスが肺の奥深くまで侵入し、増殖を繰り返し、やがて肺の細胞を徐々に破壊し、呼吸困難にします。
さらに、毛細血管を通って体内のほかの組織まで破壊し、本来の機能を果たせなくします。
あまりにも軽く、空中に長時間滞留ができるので、特に乾燥時は感染しやすく、欧米で感染者が増加している一因と考えられています。
湿度が高くなると落下しやすいので、室内で加湿器を使用することは一案といえます。
このことから、日本の梅雨の時期は、新型コロナウイルスを退治するチャンスであると考えられそうです。
新型コロナウイルスの強み② 自己変異しやすい
ウイルス全般にいえることですが、状況に応じて先端部分の形状や構成成分を変えて、医薬品の攻撃をかわす仕組みができやすいのです。
せっかくワクチンで抗体を作っても逃げられてしまい、役に立たないことも予測されます。
実際に、イギリスや南アフリカ、ブラジルなどで変異した新型コロナウイルスが出現しており、その感染力は従来の7割増しと報道されています。
つまり、ワクチンの完全な効果は、まだまだ得られていないということが現状です。
新型コロナウイルスの強み③ 侵食範囲を広げやすい
最初に付着した細胞から栄養を奪って機能を損なうほか、周囲の健全な細胞まで侵食します。
鼻や喉の場合、味覚や嗅覚細胞、神経まで侵食してしまいます。
また、屋外では、水分がない金属類やプラスチックにまで付着し、長時間そのまま生息できます。
つまり、他人が触った水道栓、手すり、ドアノブ、つり革などは要注意なのです。