今回は、減らすべき体脂肪である、内臓脂肪と皮下脂肪について解説していきます٩( ᐛ )و
内臓脂肪は落としやすく、減らしやすい組織
内臓脂肪は、アディポサイトカインの分泌活性が高いのが特徴的です(皮下脂肪の3倍以上)。
だから、ダイエットでは、なるべく内臓脂肪を落としたい、減らしたいということになるわけですが、じつに都合がいいことに皮下脂肪に比べて、内臓脂肪の方が落ちやすく、減らしやすいのです。
ちなみに、アディポサイトカインを簡単に説明しますと、体脂肪から分泌される生理活性物質のことを指し、“アディポ”は『脂肪の』という意味で、“サイトカイン”は、主に免疫系の細胞から分泌する生理活性物質のことを指します。
さて、話を戻しまして、なぜ皮下脂肪より内臓脂肪の方が早く落ちるのかという理由については、未だはっきりとわかっていないのが事実です。
また、皮下脂肪と内臓脂肪は、見た目に差がなく、性質も似ています。
子どもの頃からダイエットをするのは危険!?
前項で出ました皮下脂肪と内臓脂肪は、組織の性質として非常に似ているということですが、内臓脂肪の方は、幼少期にはほとんどないのです。
一方、皮下脂肪は、胎児の段階から存在し、生まれてからも増え続けていきます。
特に、皮下脂肪は、成長段階で二度の顕著な増加期があります。
それが『生まれてから5歳ぐらいまで』と『思春期』の二回になります。
上記の二回以降は、皮下脂肪の細胞の数そのものは増えません。
このことからよく質問されるのが、「幼少期にぽっちゃりしている子は、将来も太りやすいのでは?」という内容です。
可能性としては、なくはないと思いますが、カラダが成長しているときに、エネルギー不足が起こらないようにすることがとても大切で、その人の人生を左右すると言っても、過言ではありません。
理由としては、成長期にしっかり栄養素を摂らないと、成長すべきところが成長しなくなり、例えば、骨がもろくなり、成人になったときに、筋力が高齢者並みという感じになりかねないからです。
そうなると、太りやすい云々どころか、20〜30歳という人生のもっとも盛んな時期に、筋肉は弱く、骨はもろいということになりますので、どう考えても不幸ですよね。
また、30歳を過ぎると、誰でも筋肉や骨は衰えてきますから、普通の量を食べるだけで、どんどん太っていくものです。
なぜなら、エネルギーを使わなくなったカラダが普通にエネルギーを摂取すれば、すなわち「過食状態」ということになるからです。
このように、幼少期のダイエットは、将来太りやすい体質になることにプラスし、いろいろとボロボロになってしまう危険性があるため、ご法度という結論になります。
内臓脂肪が増える細胞単位の可能性
ダイエットのメインターゲットは、皮下脂肪ではなく内臓脂肪になります。
内臓脂肪は、文字どおり内臓の周辺についている脂肪のことです。
子どもには、ごくごく少量しかありませんが、内臓が機能するためのエネルギー源として、少しは必要なのだろうと考えられています。
子どもが成長するに連れ、どうやって内臓脂肪が増えていくのかというのは、現代の科学では、解明されていません。
そこで、内臓脂肪が増えると考えられる二つの可能性について紹介していきます。
まず一つ目が、最初からあったわずかな内臓脂肪の幹細胞が分裂して、増殖する可能性。
そして、二つ目が、さまざまな種類の幹細胞が脂肪になっていく可能性です。
なぜ、この二つが考えられたかというと、脂肪という組織は、いろんなところに広がりやすく、各種の幹細胞からもつくられることがわかっているからです。
例えば、筋肉を作るもととなるサテライト細胞というものがあるのですが、相応の刺激を与えることで、はじめて筋肉になります。
しかし、放っておくと脂肪になります。
では、どうやって、脂肪になるかということは、わからないのですが、他にもさまざまな幹細胞が脂肪になる可能性があることが確かめられています。
内臓脂肪のつき方、減らし方
皮下脂肪は、皮膚と内側の組織に挟まれた部分ですから、つくにしても限度があります。
それに比べ、内臓脂肪は、基本的に空洞のお腹につくわけですから限度がありません。
つまり、いくらでもつくことができるのです(ノД`)
お腹の筋肉、つまり腹筋が発達していれば、内臓脂肪として、脂肪がつくスペースを制限できる可能性はあります。
ただし、ダイエットで腹筋を鍛えるという意味では、本来別のところに重要なポイントがありますので、あくまで二次的なものと考えてくださいね(^_^;)
とにかく内臓脂肪の由来は、ハッキリしていませんが、年月を重ねていくなかで、生まれた新しい組織ということだけはわかっています。
新しくできた組織ですから、古くからある組織に比べれば、生理活性が高いので、落ちやすいのです。
おそらくそういう性質があると言ってもいいと思います。
このようなことから、新しい組織のうちに内臓脂肪を落とす努力をした方が、効果も高いように感じられます。
内臓脂肪がいっぱいついて、そのまま20年、30年経ってしまうと、すんなり落ちなくなる可能性も否めません。
ダイエットは、気づいたときがはじめどきということなのですd(^_^o)