「姿勢が悪い!」この言葉から連想される姿勢こそが、いわゆる猫背という姿勢ではないでしょうか?
今回は、さまざまな『猫背』になる原因について、解説していきます٩( ᐛ )و
猫背の根源的原因とその対処法
そもそも猫背とは、背骨にある胸椎が何かしらの原因により、大きく後ろに弯曲してしまった状態を指します。
しかし、猫背の根源的原因は、胸椎のような胸の辺りの背骨というより、骨盤から腰にかけてあるのではないかと、考えられます。
詳しくいえば、「背中が丸まっている」のが、本質的な問題ではなく、「そもそもなぜ、背中を丸めなくてはいけないのか」というところが問題ではないでしょうか。
このことを解決しない限り、猫背を解消することはできません!
では、背中を丸めようとすると、私たち人間のカラダは、どのようなことが起きるのかというと、必然的に骨盤が後ろに傾くのです。
そして、長い時間、骨盤を常に後傾させることによって、重心が前にいかないようにする補正作用が働き、お腹まわりの力が緩んで、猫背の姿勢を作ろうとするのです。
この連鎖から考えても、猫背は単に背中が丸まっているだけのことではなく、骨盤から腰に原因があることがわかります。
とある実験で、三ヶ月ほど、被験者男女各15名を対象に姿勢がよくなる体幹トレーニングをしてもらった結果、姿勢がニュートラル(骨盤傾斜が0度)に近づくにつれ、骨盤の傾き加減が全員10度ぐらいのところに収束したというデータが存在します。
つまり、「骨盤傾斜の正常角度」がどのくらいなのかは、明らかにされていませんが、骨盤傾斜の角度がニュートラル(骨盤傾斜が0度)に近づくにつれ、正しい姿勢に戻ることがわかっているのです。
二つの異なる猫背について
猫背にも、さまざまな種類があり、大きく二つあります。
まず、骨盤が前に傾くことが原因でなる猫背を紹介します。
このタイプの猫背は、背骨のS字カーブそのものが、ものすごく深くなってしまい、全体的にフニャフニャしていて不安定です。
また、骨盤が前傾することで、腸を前面に押し出されてしまうので、ポッコリお腹にもなりやすいのが、特徴的です。
特に、このタイプの猫背は、若年層に比較的多くみられます。
続いて、骨盤が後ろに傾くことが原因でなる猫背を紹介します。
このタイプの猫背は、骨盤から腰椎(背骨の腰辺り)が伸びていますので、これが後ろに傾くということは、頭全体が後ろにいくことになります。
そうすることで、必然的に上半身が後方にスイングすることとなり、のけぞってしまうので、それを補正するためには、腰から胸辺りの背骨を丸めて、頭を前方にもってくるしかなくなり、その結果、背中が丸まって猫背になります。
特に、このタイプの猫背は、高齢者に比較的多く、加齢とともに姿勢が悪くなり、連動して膝も曲がっているケースも見受けられます。
骨盤がどちらに傾いていても、猫背になるケースが多く、そこからカラダの不調が生まれます。
大事なのは、猫背によるカラダの不調を防ぐためにも、腰や骨盤まわりの筋力を高め、骨盤傾斜の角度を10度以下に保てるようにしていくことになりそうです。