昔から、日本には「腹八分に病なし、腹十二分に医者足らず」ということわざがあります。
また、「人間は、食べる量の4分の1で生き、4分の3は医者のために食べている」という古代エジプトの言葉もあります。
この二つの言葉から、食べすぎるからこそ病気になり、医者が必要であるということが、昔から知られていたというのです。
これだけ医学が発達して、医師が増えても病気の数が減らない、今の日本は、食べすぎが元で病気になり、「クスリ」で治療をするという循環の中にあるのです。
今回は、食べすぎが現代人の病気をつくることについて、解説していきます٩( ᐛ )و
食べすぎは免疫力の低下につながる
食べすぎて満腹になると、血液中の栄養が多くなり、それを吸収する白血球も満腹になるため、細菌やアレルゲン、有害物質が入ってきても、白血球は対応しきれなくなります(ノД`)
カラダ中の免疫細胞の約70%は腸に集まっているといわれ、お腹がいっぱいになると、腸に負担がかかるため、免疫力も落ちてしまうのです。
さらに、血液をキレイにする臓器、ろ過機能でもある腎臓では、食べすぎによって完全なろ過ができず、それが不調および病気の原因となります。
腎臓での血液のろ過が追いつかない
腎臓では、老廃物などを含む血液がろ過されて、キレイな血液に生まれ変わり、そのとき、不要なものとして体外に排出されるのが尿です。
この血液をろ過して尿がつくられる際に、腎臓では同時に血液の成分調整が行われています。
つまり、腎臓の本当の役割は、尿をつくることではなく、血液の成分を厳密に適正に維持する『血液の管理者』なのです。
血液の管理者である腎臓は、尿のもととなる原尿を血液からつくり出します。
原尿の中には、老廃物など不要なものはもちろん、糖分・塩分・カルシウム・カリウム・マグネシウムなど、カラダに必要な成分も多く含まれています。
腎臓は、これらの成分を厳密に管理し、カラダに必要な分だけ再び血液に戻す再吸収という仕事をしています。
腎臓が一日につくる原尿の量は、約180ℓですが、そのうちのおよそ99%が再吸収され、血液に戻されます。
血液は、成人の方で、体内におよそ4〜5ℓほどありますので、一日のうちに何度も血液のろ過を繰り返していることがわかります。
そのため、腎臓は、非常に働き者の臓器だといえるのです。
では、一日のうちに何度も血液のろ過をしているのにもかかわらず、なぜ血液はキレイにならないのでしょうか?
それは、部屋を一所懸命に掃除しているのに、次から次へと余分な荷物を運んでくるからです。
つまり、次から次へと食べものが入ってくると、腎臓で処理しきれずにカラダに不要なものまで再吸収され、よどんだ血液がドロドロ状態になって、体内をまわっている状態になってしまいます。
血液の状態が悪くなると
・免疫力が下がるために不調気味になる
・老廃物が回収されずにとどまるのでだるく感じる
・循環不良で熱が足りないためにカラダが冷える
・水分バランスが悪くなるためにむくむ
・酸素が届かずにカロリーが燃やせないために太る
という、さまざまなトラブルにつながります。
それらがさらに進んでいくと、血管や心臓に負担がかかり、心筋梗塞や脳梗塞など致命的な病気に…。
腹八分目は病なしですが、長寿遺伝子を発見したレオナルド・ガンテ教授は、「腹七分目」のときがもっとも活発、本当に健康長寿をもたらすと説いています。
まずは、少しずつ、少食の心地よさに慣れていき、その後、腸内環境がキレイになることで免疫力も向上し、不調も改善していくのですd(^_^o)