私たち人間には、もともとホルモンによって肥満を防ぐ仕組みが備わっています。
この仕組みを崩して肥満になるのは、本来はかなり大変なことなのです。
今回は、私たち人間が太るのは、かなり大変なことについて、解説していきます٩( ᐛ )و
もともと太るのには、長い期間が必要だ
肥満とは、長期にわたってエネルギー摂取量が、エネルギー消費量を超えた状態のことを指します。
つまり、食べもののカロリーが消費するカロリーを上回っている状態で、尚且つ、体脂肪率は理想体重の30%以上もあることが肥満なのです。
やせるのは難しく、太るのは簡単、と思われがちですが、食べるのは毎日必ず行うのが基本のため、いちいち意識しておらず、徐々に太っていくというより、太ったことにある日突然気づく、という方が実感に近いといえるのではないでしょうか。
生物は、もともと肥満になるのに数ヶ月、あるいは数年かかります。
人間は、1kgの脂肪を蓄積するのに、9,400kcalのエネルギーを過剰に摂取しなければなりません。
一般OLの方の平均カロリー消費量は、およそ2,100kcal/日なので、仮に一日に1,000kcal余分に摂取したとします(全体の摂取量は、3,100kcal)。
これは、普段の食事にカツ丼を1杯余分に食べた状態と一緒です。
すると、脂肪が1kg蓄積するのに約10日かかる計算になります。
脂肪が10kgも増えたという状態は、単純計算で100日、最短でもおよそ三ヶ月半かかって完成するわけです。
太ってしまうときに、私たちはそんなに長い期間、本当に食べすぎていますか?
太るのは、食べすぎだけが原因ではありません
太る原因は、単純に食べすぎだとか、食生活が欧米化したことで高カロリーになったからだと思われがちです。
データによると、そんなことではないことがわかります。
平均エネルギー摂取量を調べると、2009年で1,861kcalであるのにたいし、戦後の1946年の摂取量は1,903kcalでした。
このことから、エネルギー摂取量はむしろ、近年の方が少ないのですが、メタボリックシンドローム症候群は、中年男性で半数以上の人が該当しているのが現状です。
ではなぜ、食べものの摂取量が少ないのに太ってしまうのかというと、原因として考えられるのが、前回の記事でも、解説しました「生体リズムの変化」ではないかと思います。
ホルモンによるエネルギーバランスの調整も、生体リズムの影響を受けています。
24時間社会になり、生体リズムが変化すれば、エネルギーバランスの調整も大きく変化してしまうのです。