前回の記事で、筋力はすぐに効果がありますが、筋肉量はすぐには増えないという内容を書かせていただきました。
前回の記事をまだ読んでいない人は、こちらから。
「だったら、すぐには、体脂肪の消費量は上がらないのか…」と思ったかもしれませんが、そういうことでもないです。
今回は、筋肉が増えるメカニズムについて、解説していきます٩( ᐛ )و
筋力と筋肉の成長の測定
最初の一ヶ月ほどは、確かに筋肉が太くならず、筋力だけが伸びていきます。
その理由を多くの研究論文などで明らかにされていますが、どれもはっきりとした真実ではないのです。
どういうことかというと、筋力の伸びは割と測りやすいもので、例えば、3%筋力が増えたというのも、精度として、比較的正確に測ることができます。
ところが、3%筋肉が太くなったということを、正確に測る技術は、未だにありません。
つまり、仮に3%くらい筋肉が太くなっても測定誤差という範囲に入ってしまいますので、「太くなった」とは正確にはいえないのです(ノД`)
筋肉がどのくらいの期間で、太くなりはじめるかというと、これは測定の技術に依存しているのが実際のところです。
これまでの測定技術の範囲では、一、二ヶ月のうちは筋肉の増大が捉えきれないというのが、正確な表現になります。
しかし、測定数値として捉えきれなくても、一ヶ月間トレーニングをして、筋肉が全く太くならないかというと、そんなことは逆にありえないのです。
三ヶ月くらい経たないと確認できないだけであって、必ず少しずつでも筋肉が太くなるという現象は起こっていなければおかしいのです。
最新型の高性能MRIを使って、微々たる量まで追跡していくと、やはり少しずつ筋肉が太くなるという現象は起こっていると確認できます。
一ヶ月間のトレーニングでも、少しは筋肉が太くなるという現象は起きているのです。
そこからさらに続けていくと、二、三ヶ月で5〜10%という、はっきりとした確認ができる変化が出てきます(*^ω^*)
筋肉量を増やすには、刺激と頻度が大事
「ダンベルの上げ下げ運動を一週間、毎日やって、上腕筋がかなり硬くなったのですが…」
こんな相談をお客様から受けることがありますが、「この一週間で筋肉が太くなったのでは?」という主旨のご質問だと思いますが、残念ながら、筋肉が太くなったのではなく、筋肉が腫れただけです。
この現象を『浮腫(ふしゅ)』といい、慣れていない筋トレをいきなり頑張ってやったことで、筋肉が腫れたのです。
筋肉を一定以上に刺激すると、小さい傷ができます。
すると、免疫反応が起きて、筋肉の組織が腫れた状態になります。
ただし、筋トレによって筋肉に小さい傷ができるのは、筋肉を増強させる上で、必要な過程であり、悪いことではありません。
問題なのは、頻度です。
筋トレは、毎日張り切って行っても、効果が上がらないものです。