レプチンのほかに、もう一つ夜中に食べない対策に重要なホルモンがあります。
それが、私たちの食行動をコントロールしている『グレリン』というホルモンです。
今回は、食べても満たされない原因の一つである『グレリン』について、解説していきます٩( ᐛ )و
食欲を刺激する「グレリン」
『グレリン』は、胃から分泌されるホルモンで、お腹がすくと血液中の濃度が高まり、食事をすると低下します。
『グレリン』は、食欲を刺激しつつ糖の利用を促し、脂肪燃焼の働きを減少させるので、体脂肪を燃やすように働きかける『レプチン』とは、逆の働きをしています。
このことから、『グレリン』の通称は「食欲刺激ホルモン」と呼ばれています。
一般的に、肥満の人は、血中のグレリン濃度が低く、反対に痩せている人は、グレリン濃度が高いのです。
ダイエット=食べないこと、と考えていると、『グレリン』の働きは妙な感じがするかもしれません。
太ってしまうときは、食べても食べても満たされないというのは、なんとなく想像できるのではないでしょうか。
体脂肪が増えると『グレリン』が減るので、体内の糖が利用されにくくなり、血糖値が下がりづらくなります。
すると、カラダは脂肪より先に糖をエネルギーに変えようと働くため、脂肪の燃焼も低下します。
こうして「食べる→動く→お腹がすく」というサイクルがうまく機能しなくなるのです。
グレリンと成長ホルモンの関連性について
夜ふかしをしていると、『グレリン』が増えます。
そのせいで、私たちは夜中に食べてしまうのです。
『グレリン』は、食欲を促進させるほかに、脳の視床下部から指令を受けている下垂体という部位で、成長ホルモンの分泌を促します。
そして、成長ホルモンには、睡眠促進作用があります。
例えば、水泳やスキーなど、全身を使う運動をした後に眠くなったという経験をしたことがあるかと思います。
その眠気は、運動後に分泌される成長ホルモンの睡眠促進作用なのです。
夜遅くまで起きていると『グレリン』が増え、「小腹がすいたな」と感じますが、それは同時に脳から、「眠る準備ができました」という合図が出されているということです。
夜に小腹がすいたとき、思い切って布団に入ってみると、よく眠れて朝はスッキリする、と実感する人が多いのは、あるあるな話です。
それは、『グレリン』の成長ホルモンを介した睡眠への誘導に従った結果といえます。
ぜひこのタイミングで、就寝されることをオススメしますd(^_^o)