読者のみなさんは、家族やパートナーが疲れていたら何をしてあげようと考えますか?
「美味しいものを食べてもらい、元気になってもらう」そう考えて、食事に連れて行ったり、スイーツを買ってあげたりするかもしれませんね。
ところが、これは相手にとってエネルギーにもならず、体重を増やすだけの「ありがた迷惑」になる可能性があります。
その理由は、40歳あたりを境目に、私たち人間は、カロリーの高いものや甘いものを食べても、それがエネルギーになりにくいカラダの仕組みになっています(ノД`)
今回は、疲れを取るために食べても、さらに疲れて太るだけについて、解説していきます٩( ᐛ )و
代謝についての基礎知識
ここで、太ることを根本的に防ぐために『代謝』について、整理しておきましょう。
代謝とは、食べものがカラダの中で別の物質に変化し、その変化した物質がカラダの中を流れるための経路、経路同士の働き、経路を物質が流れるのを調整する仕組みを表す言葉のことを指します。
代謝を行うには、エネルギー源が必要です。
エネルギーは、糖質(40〜60%)、脂質(15〜30%)、タンパク質(10〜15%)でまかなわれていて、ほとんどの人が一日に2食あるいは3食の食事でエネルギーの素を摂取しています。
ただし、何もしていなくても呼吸をしたり、心臓を動かして血液を循環させるなど、代謝を行ったりしているので、常にエネルギーは必要なのです。
そこで、食事をしていない時間帯でも代謝ができるように、食後に糖質、脂質、タンパク質を蓄えておく仕組みがあります。
私たちが元気に活動し、なおかつ太らないためには、摂取した栄養素がきちんと最後まで消費される仕組みをつくり直す必要があるということです。
子どもと成人では、代謝機能を別ものと考えよう
子どもは、夕飯をたくさん食べて、おなかが“ポッコリ”膨れていても、翌朝には、元どおりおなかがへこんでいます。
そんなとき「子どもは代謝がいい」と表現することがありますよね(*^ω^*)
子どもは、成長するために大きなエネルギーを必要とするので、そのために食べものを代謝して、大きなエネルギーをつくっているのです。
逆に、私たち成人は、放っておけば代謝する機能が低下していくため、カラダを動かしたりして意図的に代謝機能を高めていく必要があります。
食べものからエネルギーをつくる「解糖系」「ミトコンドリア系」
私たちには、食べものからエネルギーをつくる仕組みが二つ備わっています。
①解糖系
②ミトコンドリア系
まずは、「①解糖系」について、解説していきます。
「疲れたら甘いものを食べる」という人は、多いと思いますが、これはつまり、糖質を使ってエネルギーをつくろうという行動です。
この代謝のことを「解糖系」といいます。
解糖系は、すぐに大きなエネルギーが手に入りますが、長時間エネルギーをつくり続けることができません。
それにたいして、「②ミトコンドリア系」は、三大栄養素(糖質、脂質、タンパク質)すべてを使ってエネルギーをつくり出します。
ちなみに、ミトコンドリアとは、細胞内に存在する小器官のことです。
解糖系では、ブドウ糖がミトコンドリアにたどり着く前に使われてしまいます。
イメージとしては、すぐ燃えてすぐに消える感じです。
一方、ミトコンドリアは、解糖系で使われずに余った脂肪もタンパク質もしっかりエネルギーにします。
つまり、カラダの中の使える資源を余すことなく使い切ります。
これが、ミトコンドリアの特徴です。
さらにミトコンドリアは、栄養素を余分に蓄えて体重を増やすことがありません。
ミトコンドリア系をうまく機能させるには、まず私たちの考え方を修正しておく必要があります。
大切なのは、疲れたらどうするかではなく、疲れにくいカラダをつくることです。
そのために、カラダの中のミトコンドリアをしっかり機能させていきましょうᕦ(ò_óˇ)ᕤ