毎日の排便は、腸内の排出物、腸内細菌を主とする便を定期的に押し出す作業のことを指しますが、腹筋の力が弱いと十分な腹圧をかけることができません(ノД`)
つまり、便秘のときに苦しいのは、腹圧不足ということです。
また、胃下垂と同時に小腸や大腸までが下垂していまい、大腸の動きがスムーズにいかない人もいます。
このことを『地緩性便秘(しかんせいべんぴ)』といいます。
十分な腹圧をかけるのも、下垂した小腸や大腸を正常な位置に保つのも、腹筋運動でしっかり力をかけられるようになることが重要です。
今回は、腸の活動を強める腹筋運動と過度についた体脂肪は有害について、解説していきます٩( ᐛ )و
多すぎる体脂肪は有害
心臓、肝臓、肺などの内臓が、鳥かごのように胸郭でしっかり内部を守られているのにたいし、腸に関しては、守ってくれる骨がありません。
代わりに筋肉と脂肪が外側から保護してくれています。
格闘家をはじめとするアスリートの腹筋が、パックが現れるほど鍛えられているのは、腹筋の強度を高めて内部への衝撃を弱めるためでもあります。
アスリートまではいかなくても、腹筋も筋肉ですから刺激を少しずつ高めれば、大きさと重さが増します。
一方、腹部の脂肪は、衝撃や気温差から内部を守ります。
腹の表面、筋肉の上に、なかなか減りにくい皮下脂肪が蓄積します。
とくに女性はお腹の中の胎児を守るため、女性ホルモンの影響により脂肪を厚くしやすいのです。
とはいえ、体脂肪は多すぎると有害になります。
糖尿病をはじめとする病気になりやすいほか、脂肪が思わぬ妨げになる場合があります。
ある事件で、腹部を刃物で刺された人が、普通の体型ならば外科手術で患部を縫い合せることができたものの、腹部の脂肪が厚すぎて処置ができず、急死したということが過去にありました。
「脂肪はよく動く部位にはつかない」という法則があります。
よく動く手の甲や指、足の甲には、脂肪がつきにくいのですが、あまり動かさない腹部には、脂肪が蓄積されやすいのです。
意識して腹筋を動かして脂肪を適切なレベルに保つことが健康上、重要なテーマになると考えられます。
レッグレイズ以外の腹筋運動
前回解説しました「レッグレイズ」以外でも、腹筋運動には、さまざまな種目があります。
なかでも、ぜひ腸活に活かしてほしい腹筋運動をいくつか紹介していきます。
シットアップ(上体起こし)
やり方は、以下のとおりです。
①床に仰向けになり、両ヒザを曲げます。
②耳の後ろに両手をそえて、上体を起こして2秒静止します。
③床にバタンと倒れないよう、腹筋に力を入れながらゆっくり下ろし、肩甲骨が軽く床にタッチしたところで上体を起こします。
④10回を1セットとして3セットを目標とし、慣れてきたら、20回、30回と回数を増やします。
ツイスティング・シットアップ
カラダを左右に捻りながらシットアップする方法です。
やり方は、以下のとおりです。
①床に仰向けになり、両ヒザを曲げます。
②左側に顔を向け、上体を左に捻りながら起こし、2秒静止します。
③床にバタンと倒れないよう、腹筋に力を入れながら元の位置に戻り、肩甲骨が軽く床にタッチしたところで上体を起こします。
④5回繰り返し、反対側も同様に5回行います。
これを1セットとし、3セット目標に行います。